11月8日の夕方、月が地球の影の中に入る「皆既月食」が見られました。
それと同時に月食中に惑星の天王星が月に隠れてしまう「天王星食」が起こりました。
https://fomalhaut-omachi.ltt.jp/2022/post-10942/
リンク先:フォーマルハウトほしぞらかべ新聞第6号
私たちフォーマルハウトではこのチャンスをなるべく多くの人に見て欲しいと、観望会を3会場と、自宅でも家族やご近所さんに声を掛け、それぞれのスタイルで観望会を行いました。
私が参加した安曇野市穂高ではまず20人程の方が来られ、月食が始まる前に3台の望遠鏡で月、土星、木星を観察しました。もう1台の望遠鏡にはスマートフォンが取り付けられ、ライブ映像を見ることが出来ます!
そうこうしている間に月の片側が暗くなり「月が欠けてる?」「本当だ!」など皆の声が聞こえ始め、いよいよ大イベントの始まりとなりました。
ゆっくりとそして少しずつ月は欠け、参加者も更に増えて来ました。
月食が始まってからも月だけで無く土星と木星も望遠鏡に入れたままで、参加者の皆さんは順繰りと望遠鏡を覗いて回ります。
月全体が赤銅色(しゃくどう・いろ)に変わりいよいよ皆既です。
https://www.astroarts.co.jp/special/20221108lunar_eclipse/index-j.shtml
(リンク先:AstroArts様「特集 皆既月食」)
皆既に入ってから一旦教室に入り、月食など小道具を使ってのお話を聞き、再び外へ。
これからのもう一つの楽しみが「天王星食」です。
月のそばにポツンと見える星。「これだ!」と今まで見たことが無かった人が多い天王星がとても身近になった瞬間です。
望遠鏡の目でののぞくところに、スマホのカメラをのぞかせて撮る「コリメート撮影」を行いつつも、プレビュー機能で目で見たよりも明るくプレビューしました。スマホに映し出された月や天王星がとても新鮮で周りに参加者が集まり、代わるがわる写真をパチリパチリしていました。
見る見るうちに月に近付く天王星。
「そろそろだよー!」とカウントダウンも始まり、スマホの前で固唾を飲んでその瞬間を見守ろうとしました。
が、飲み込むより声となって「接触した!」「まだ見える!」「消えた?」「まだまだ」「あー!」「消えた!!」
などの歓声のもと、無事に食となりました。
誰もが見守っていたためその瞬間の皆の写真が無く、カウントダウンをリトライすることとなりました。その時の再現写真がこちらになります(^^)
途中からお父様と一緒に来られた4歳に満たない子供さん。
土星を覗いたのですが、分かったかなあと案内した会員がちょっと不安だったようです。
参加者の皆さんにはイニシャルや連絡先を書いて頂いていたので、その案内の為にその親子さんを教室の中に案内しました。
そこにあった惑星の模型に子供さんが近付き一つの惑星を見て静かに「土星」と言ったのです。
これに会員は大歓喜!「ちゃんと見えていた~!!!」
これもまた嬉しい事でした。
月食は時間が緩やかに流れます。参加者の皆さんも少しずつ帰路に着き始め、大イベントの終焉も間近となりました。
月は次第に明るさと形を取り戻しながら、天王星も再び姿を現します。
天王星は遠く暗い惑星なので月から出る瞬間は残念ながらわかりませんでした。
まだ月食は終わらぬものの人の姿もなくなり、会員も解散となりました。
家に着いた時の満月は白く高く小さく見え、少し寂しく思えたのは私だけでは無いかも知れません。
地球はいっとき月に光を与えず、月は天王星を隠す。
とても貴重な体験だと思うと嬉しくてたまりません。
またそれをあちらこちらで大勢の方々が観望した事で、翌日はきっと月食と言う共通の話題に花が咲いたことでしょう。